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2019年11月28日

動画コンテンツで台湾消費者の心を掴むには?(Youtuber/KOL(インフルエンサー)とのコラボが主流に。調査結果から)

皆さま、ニーハオマー!台湾出身の鄭(てい)です。早速ですが、台湾の人口をご存じですか?2,400万人です。日本の中部地方の人口とほぼ同じだそうです。そのうち、携帯でインターネットを利用している人が1,900万人(人口の82%)います。この1,900万人の携帯ネット人口のうち、90%以上の1,700万人強もの人が動画を日常的に視聴しています。そうなんです、台湾は携帯で動画を見る人がとても多いのです!パケット料金が安いことが大きな理由の1つでしょうねぇ。
下の資料の黄色枠内はそれぞれ台湾の「携帯でインターネットを使う人口(資料1)」と「携帯で動画を見るネットユーザーの割合(資料2)」を示しています。実に人口の70%以上が携帯で動画を見ています。部屋でもオフィスでも、一人の時も誰かといる時も…。それが台湾なのです。

資料1:台湾におけるネットユーザーと携帯でのアクセス人口とその割合

資料2:携帯の用途

出典:Hootsite Degital in 2019 in Eastern Asia

ネットで動画といえば、そうですYoutubeです!台湾でもみんなYoutubeが大好きです。私も料理の作り方や新商品の使い方なんかをよく見ています。Facebookでも動画コンテンツが盛んにアップされていて、ユーザーの反応(エンゲージメント)も他の種類の投稿より良いという結果が見られます(資料3、4)。Facebookを眺めていると、企業の動画コンテンツの量も日本より多い気がします。

資料3:台湾でのよく使われているソーシャルメディア

資料4:Facebook投稿の種類ごとの平均エンゲージメント(反応)率

出典:Hootsite Degital in 2019 in Eastern Asia

なぜ上記の資料をお見せしたかというと、ズバリ企業にとっても動画コンテンツは台湾消費者との有効なコミュニケーション手段の一つだからなのです!動画コンテンツは世界的なトレンドだと思いますが、台湾でも日に日に動画コンテンツが増えてきていますし、Youtubeで人気になるYoutuberもどんどん出てきています。この台湾Youtuberに関して彼らが台湾の消費トレンドにどのような影響を与えているかという面白い調査レポートが上がってきています。調査をしたのは「東方線上消費者研究集團(EOL i Survey)」という台湾ではわりと有名な調査会社です。

【テレビと同じ感覚で使うYoutube、Facebook】
影響力を持つ台湾人YoutuberのTOP5はこちらです。台湾Youtuberの特徴の1つとして、第2位に上がっている「狂新聞」のような全く顔を出さないYoutuberの人気が高いことが挙げられます。Facebookでもイラストレーターがたくさん活躍しています。


(東方線上消費者研究集團調査より、2019年10月Youtuberの影響力の調査結果。調査人数 (N) = 1,000人、20-59歳。登録者数と視聴率から独自の方法で影響力を算出)

台湾人消費者の購買意欲やロイヤリティを高めるためには、SNS上でのプロモーション、それも動画コンテンツを活用した広告やYoutuber、KOL (Key Opinion Leader、専門性を持ったインフルエンサー) とのコラボがこれからますます重要な手段になってきます!「網路溫度計」というビッグデータ分析に強みを持つメディアのレポートでも消費者に好意的な施策としてKOLや動画配信が挙げられています(下図)。これも台湾の特徴ですね。
日本ではインフルエンサーの利用がステルスマーケティングとして嫌がられることが時々ありますが、台湾では専門性を持ったKOLが活躍しており、彼らは実際に利用した商品しか発信しないためその発信情報への信頼度も高いのです。

出典:網路溫度計https://dailyview.tw/InsightReport/Detail/35

【台湾人とのコミュニケーションには、SNSの方が効果的!?】
台湾はSNSが日本よりも生活に溶け込んでいると言えます。Hootsuite 2019 Januaryのレポートでも人口に対するSNSユーザーの割合が日本が61%なのに対して、台湾は89%に上っています。台湾では勤務時間や交通機関を利用する時、はたまた歩きながらでもLINEを返したり、写真を撮ったり、FacebookやInstagramのポストをチェックしている人であふれかえっています(日本よりも)。危ないですねっ!台湾では、このような人々を「低頭族」と呼んでいて(「低頭」は俯くという意味、「族」は人たちの意味)、俯いたまま長時間スマートフォンを使い続ける人を表しています。動画は長い文章をじっくり読まなくても理解しやすいですし、移動時間でもサクッと見れるので、台湾人にも注目されやすいコンテンツです。企業にとっても、商品・サービスの特長を効果的に表現することが出来ます。

また、台湾人とのコミュニケーションではSNSの使われ方の違いも理解したうえで、目的に応じて活用しましょう。下記は弊社ペイサーによる台湾SNSの切り分けです。ここで注目してほしいのは、「利用場面」です。FacebookやInstagramと比べてLINEの方が利用場面が多い点です。LINEでは家族や友人知人、会社の同僚、クライアントやエージェンシーなど様々な人とのコミュニケーションだけでなく、買い物グループや時には見知らぬ人との情報交換などにも使います。FBやIGでは、情報収集ツールとして使ったり、自分のプライベートをシェアしたりしますが、仕事関係者とも繋がっていたりするので、仲のいい友達だけにシェアする投稿もたくさんあって、クローズな使い方もしています。

ここからは余談なのですが、台湾にも百貨店のアニバーサリーバーゲンや11月11日「独身の日」のがあります。「東方線上」の報告によると、52%の人たちは購買意欲をバーゲンの日や11月11日まで抑えて、当日発散する傾向があるそうです。2018年のバーゲンの日や11月11日で使った買い物代の平均は5,012台湾ドル(約18,040円)だったそうです。
そのタイミングでのよく買われているのが次の3つです。スマートフォン29%、家用電気27%(例:コーヒーメーカー、掃除機など)、スキンケア商品21%(例:マスク、乳液など)。

台湾人は親日的で毎年人口の約20%が日本へ旅行に来ています。それだけでなく、日本の情報もYoutuberやKOL、サイトやアプリからどんどん入ってきます。台湾に行かれると日本通の台湾人がすごくたくさんいることにきっと驚かれることでしょう。

かく言う私も日本通の台湾人エージェント。台湾ウェブマーケティングで何か気になることがありましたら、ぜひぜひご連絡くださいませ。ザイチェン。

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