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小紅書(RED)とは 「インスタ+Amazon」
小紅書(RED)は中国最大級のソーシャルメディアおよびEコマースプラットフォームです。(※小紅書: Xiaohongshu 、RED、レッド。以下、「小紅書(RED)」)2013年6月にMiranda Qu&Charlwin Maoによって設立されました。2019年7月時点で、ユーザー数は3億。主に90年代やZ世代の若者(特に比較的裕福な都市部の女性)に支持されているようです。
今回の記事では、「小紅書(RED)」のユーザー層やサービスの特徴、そして「小紅書(RED)」を利用してどんな有効なPR施策ができるかについて紹介します。
「小紅書(RED)」は「口コミ」がとりわけ大きな影響力をもつ中国市場で、中国の若い女性から支持を集めているアプリです。ユーザー層は18~30歳が多く、そのうち70~80%が女性で、都市部在住で可処分所得が高いユーザーが主体です。
2020年8月に公表している【2020小红书年中美妆洞察报告】(2020小紅書年中美容コスメ洞察レポート)では、「小紅書(RED)」で美容コンテンツを読んでいるユーザー層は若者の傾向が強く、女性ユーザーの52%が22歳以下で、いわゆる上海、北京のような大都市のほか、地方都市のユーザーも増えているそうです。
それと同時に、美容コンテンツを読む男性も増えており、「小紅書(RED)」で美容コンテンツを読む男性は前年比46%増となっています。 美容コンテンツに注目している男性ユーザーは25歳前後の方が多く、大都市の男性が中心となっています。
小紅書(RED)の使い方
アプリを開くと「首页」と書かれたページが出ます。これがホーム画面です。「发现」から左右にスワイプすると、フォローしている人の投稿や、同じ地域の投稿を見ることができます。
「商城」はショッピングできるページです。化粧品から洋服、サプリメント、家電など取り扱っている商品は多岐に渡っています。商品を知ってもらう所から、比較検討、購入までをアプリ内で完結できることです。
投稿される内容は、美容製品やファッション、お出かけの情報や文化、グルメが人気のトピックとなっています。一般ユーザーだけではなく、有名人も、製品のレビュー、旅行ブログ、ライフスタイルストーリー等を短い動画や写真で投稿して共有しています。
Instagramのように写真を中心にユーザーが情報を発信したり、集めたりできるアプリだけではなく、それと、「小紅書(RED)」は、中国のユーザー向けに商品を販売するREDモールも運営しています。「小紅書(RED) 」は独自のオンラインショッピングサイトも運用しており、そのままダイレクトで決済画面に進みAlipayもしくはWeChatPayで支払いまでできるのです。
「小紅書(RED)」と微博(WEIBO)や微信(WeChat)との最大の違いは、ユーザーがコンテンツを見て需要が生まれ、そしてブランドを知ることになり、そのブランドを選び、最終的な注文に至るまで、すべてがプラットフォーム内で完結できます。つまり、ユーザーがワンステップで行動できるのは、ほかのプラットフォームにはない強みと見られます。
ここでは、まず「小紅書(RED)」の特徴や主なユーザー層について紹介します。
・レビュー系SNSのため、商品の紹介をする場合、レビュー以外の情報は禁止されています。例えば、ECサイトへの誘導や、連絡先などの記載はできまん。
・ユーザーはほとんど女性で目的が明確であり、主体的に(キーワード)ほしい情報を探しています。
・「小紅書(RED)」のユーザーの月間平均使用回数は52回で、一度アプリを開いたら平均45分間滞在しているという統計もあり、比較的高い頻度と長い時間で使用される傾向にあることがわかります。さらにEC機能の平均コンバージョン率が9%に達し、これは他のECサイトに比べて非常に高い数字となっています。
・海外商品(や施設)の情報検索が多いです。
記事が沢山ついている商品は信頼性が高く、また企業からの宣伝よりも知り合いや好きなKOLのお勧めの方が、ユーザーにとっては信用できる情報となります。
多くの記事が付いている方が自然と目立ち、目に入るようになり、購買意欲を促進され、購入に至るケースが多いです。また、ユーザーからすれば「思わず買っていた」となる導線をいかに引けるかが「小紅書(RED)」での戦い方となります。
KOL起用の際のポイント
フォロワー数が多ければ多いほどリーチ力(情報を目にする人の数)が高くなり、 拡散力が高くなりますが、コンバージョン(実際に商品を購入・お問い合わせするなど目的の行動をした人の数)の割合が低くなります。
「小紅書(RED)」のタイムラインについて
「小紅書(RED)」ではタイムラインでの投稿をノートと呼びます。投稿には「イイネ」「お気に入り」「コメント」ができます。小紅書(RED)にはリツイート機能がありません。そのため、他のユーザーに転送したい場合は、。小紅書(RED)にも転送機能はあるのですが、リアルの友達と繋がっているのが多いのはweiboやWeChatのため、これらのアプリを活用します。
ノートはテキストの形だけではなく、下記のような5分以内のビデオも投稿できます。
このように「小紅書(RED)」では口コミが大きな影響力を持つことになるので、KOLを起用して、企業は商品のブランディングや売上を伸ばそうと施策を行っています。ただ、「小紅書(RED)」でKOLを起用したPRを実施する場合、いくつか注意すべき点があります
・自身の商品のターゲット層やイメージにあったKOLを選定し起用することです。
人気の高いKOLにPRを依頼しても、ターゲットとしたい層にアプロ―チできなかったり、KOLのプロモーションの意向が商品イメージと異なり良い口コミを得づらかったりすることがあります。
ターゲット層を明確にしてそれに合ったKOLを起用することや、事前にKOLの意向をヒアリングし、プロモーションの方法のすり合わせをする必要があります。
・できるだけ複数のKOLに依頼するのが望ましいです。
中国人は、口コミを重視する文化があるため、商品購入時には、実際に使用した人のレビューを出来るだけ多く参考にしたいと考える人が多いです。
そこで、自社商品の投稿を依頼する場合は複数のKOLに依頼することで、様々な視点からのレビューを得られ、ユーザーの信頼度に向上につながります。
観光庁が発表した2019年の訪日外国人消費動向調査では、中国人が旅マエに役立った情報源として「SNSの投稿」が1位となっています。
「小紅書(RED)」でも、日本の観光地の情報やお土産の情報が多く発信され、これらから情報を集めている訪日中国人も少なくありません。
「小紅書(RED)」の商品レビューでは、「种草」というコメントがよく見られていますが、「种(種)」は「植える、蒔く」の意味で、「种草」とは、「草を植える」ということです。 ここでは本来の意味ではなく、人に「購買意欲を芽生えさせる」という意味が含まれているのです、つまり、「種まき」とも理解できます。
ユーザーが毎日のように他の人が購入したものや利用したサービスなどを紹介するレビュー(投稿)をチェックしているうちに、好きなタレントやKOL、または知らない一般ユーザーからの「種まき」をされ、購買の意欲の「花」を咲かせることも多くなります。
今回は「小紅書(RED)」についてご紹介しましたが、中国向け口コミを活用したマーケティング施策としては大変注目されているので、少しでもご興味があれば実施事例などの紹介と無料相談も承っておりますので、気軽にお問い合わせください。