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皆さん、こんにちは!
東京では、今年は例年なく早くも桜の満開を迎えましたが、春の訪れを告げる花々も咲き始めています。日本の花見は、奈良時代の貴族たちの行事から始まった言われていますが、古代中国から伝来した梅の鑑賞は、平安時代に桜に代わってきたとも言われています。
(観光客で賑わう上野公園)
中国最大手オンライントラベルエージェンシー(OTA)携程Ctrip(シートリップ)※(下記Ctripで表記)は先日、最近のビッグデータの分析を行って各地の営業スポット数千ヶ所の予約状況を参考に、「2018年世界花見ツアー状況報告」を発表しました。今回はそれをベースに中国観光客の花見状況を紹介しようと思います。
中国の10大人気お花見エリア 江西の菜の花など
中国のお花見シーズンと言えば、3月と4月が一般的な考え方です。「花見」(賞花)をCtrip(シートリップ)で検索すると、オンラインでは予約可能な団体ツアー、個人旅行、日帰りツアーなどの情報がいっぱい出てきます。Ctripの統計によると、最近アプリだけでも、菜の花、桃の花、桜などのキーワード検索件数が前月比で500%以上も増えたそうです。こういったオンラインでの花見商品の検索・予約データをもとに、携程は2018年国内10大人気花見エリアを発表し、
江西省婺源県の菜の花、無錫市鼈頭渚の桜、杭州市西湖の桃の花、西藏(チベット)自治区林芝の桃の花、雲南省羅平県の菜の花などが選出されました。
現代日本では、花見と言えばさくらの花を見ることと考えている方が多いかもしれませんが、中国では、春の花と言えば、菜の花や、桃の花を指している場合が多いです。ここ数年では、さくらの鑑賞が、徐々に人気がでてきているようです。
(2018年国内トップ10人気花見目的地)
桜のシーズンには60万人が日本へ 消費額80億元
春の花見市場では最も人気のある目的地は、やはり日本が欠かせない存在です。3月~4月の日本観光の一番大きな要素となっています。Ctrip一社だけでも、数万人以上が申し込みがあり、海外花見エリアでは断トツ一位、3月以降Ctripのアプリで日本、花見、桜などのキーワードを検索した人(のべ人数)は前月比300%以上も増加したそうです。
または、Ctrip旅行専門家の予想では、今年の桜のシーズンにあたる3月下旬から4月下旬期間中に、約60万人の中国人観光客が日本へ行くと予想されており、彼らによる観光消費額は80億元(1元は約16.8円)になるのではないとも言われています。一部の人気スポットでは、海外からの観光客の3割を中国人が占めるそうです。
2018年の日本の花見人気も目的地とルートから見ると、『自由行』(個人旅行)が半数以上を占めており、大阪、東京、京都などゴールデンルートは相変わらず人気です。また、価格のメリットから、名古屋、九州地域もランクイン。人民元高の影響で、今年の海外旅行の価格は、前年度より5%~10%ぐらい下がったそうです。
(2018年日本花見トップ10人気目的地とおススメコース)
もちろん、日本だけでなく、欧州と北米地域への海外花見ツアーも中国では人気があり、夏のシーズンも含めて売れ行きも好調のまま。同社のデータをみると、中国人観光客に人気の7大人気花見路線である、オランダのキューケンホフ公園のチューリップ、フランスのプロヴァンス・ヴァロンソルのラベンダー、米国・ワシントンの桜並木、カナダ・バンクーバーの桜祭り、英国ビュードリーのポピー畑、ドイツ・ボンの桜並木、英国コッツウォルズのラベンダー畑、どこも売り上げがある程度伸びたそうです。
3月下旬から4月下旬にかけて、お花見目当ての中国人訪日観光客が集中的にやって来る時期になります。中国では4月上旬に清明節(今年は4月5~7日)という3連休がありますので、休みを利用して、さらに何日間会社を休んで日本までお花見に来る人も多かっただろう。
そもそも、なぜ中国人がそんなにさくらが見たいのかというと、やはり一つは、この時期にしか見られないという季節限定感と、前述のように中国国内でもいろんな桜の名所の人気出てきていますが、やはり桜の本場である日本に行って花見を見たいという心理があるのかもしれませんね。
桜の季節がやってくると桜限定商品もいっぱい発売されますので、例えばスターバックスの桜カップなどは毎年話題になります。
私自身も日本に来てから、四季を楽しめるようになってきたなぁとも時々思いますが、中国では、経済の発展が早すぎるからなのかもしれませんが、四季折々の風景と行事、季節限定商品などをゆっくり堪能できるものは、今後のインバウンドプロモーションのヒントになるかもしれませんね。