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ご存知のように、中国では近年、短編動画が若者の間で流行し、すでに多くの人々の日常生活の一部になっている。現在、中国で一番話題の短編アプリ動画と言ったら、間違いなくこれ、「Tik Tok」です!関係データによると、春節の期間だけでも、4200万の新規ユーザーを獲得、最終的には6500万のDAU(Daily Active User)になっているそうです。
「Tik Tok」での短編動画を毎日チェックするのが、今の中国の若者にとって大きな楽しみとなっている。画面に次々と現れる歌やダンスを眺めては携帯を操作し、時おり笑い声をあげる、もはやこれはかれらにとって毎晩の就寝前の日課になっているようです。
「Tik Tok」の製品責任者曰く、「Tik Tok」ユーザーの85%が24歳以下で、ユーザーおよびアクティブユーザーのほとんどが95年以降生まれ、さらには00年以降生まれ」だそうです。
この「Tik Tok」とは、いったい何なのか?
中国語名称は『抖音』(dou yin)、分かり易く言うと、中国語でのカテゴリは音乐创意短视频社交软件(音楽クリエイティブ短編動画SNSアプリ)になり、若者むけの15秒の縦型短編動画アプリです。ユーザーは、アプリ内でBGMを選び、15秒のオリジナル動画を作ってアプリに投稿、いいねとコメントがもらえます。
多くの動画は、会社の同僚や家族、友だちと共同で作ったものなので、ポジティブなチームワークが見られます。これはもちろん社会的な共通認識として幸せなモデルの姿です。
可愛らしい子供、仲良しの夫婦、豪華な結婚式、きれいなお姉ちゃんやかっこいいお兄ちゃん、想像力豊かな人々…
「『Tik Tok』の中の世界は、幸せすぎる!幸せすぎで自分のリアルの生活を忘れてしまうぐらい…」とあるネットユーザーが言っていました。
下図のクリエイティブに書いているように、まさに『美しき良き生活を記録する』ですね。
抖音公司の関係者の話では、「『Tik Tok』のような短編動画アプリは、技術面の革新だけでなく自分を表現しアピールしたいという若者のニーズを満たし、彼らに精神的な喜びを与えている。これによりユーザー間で共鳴を引き起こし、自発的な伝播を促している」と説明しています。
中国のネットでは、「物質的に比較的恵まれた環境で成長した若い世代は、個性的な面白さや美を求める傾向が強く、そういったメディアに触れることにとても積極的です。そして現在流行しているこのう短編動画の特長は、流行を追い求めるのではなく個性を求めることを好むこの世代の特徴に合致している。彼らは短編動画を撮影することで、理解されたい、認められたいというコミュニケーションのニーズを満たしている。こうしたニーズはこの世代より上の人々に比べてより切実かもしれない」と捉えられている。
では、この「Tik Tok」ではどんなプロモーションができるのか?実はこの3月にいくつかのブランドで内部による広告のトライアルテストを行ったそうです。この結果を踏まえて4月3日に企業アカウントⅤ認証制度を正式に発表しました。これから、どんどん強化されていくと思いますが、現段階でのいくつかの事例をみてみましょう。
各ブランドの特徴をまとめてみますと、主に下記のような4種類があります。
・人格化:Lenovo、 Audi、 快看漫画
・商品をネタにする:alipay 支付宝、xiaomi 小米手机
・企業との戦略提携によるフラッシュモブ:Airbnb、JD京东、TMALL天猫、C-tirp携程
・ブランディング:adidas neo、 大众点评
联想 Lenovo
3月末までに348件の動画が投稿されており、平均のいいね数は約3,000で特定の女性の主人公が出演、独特な世界観を伝えている。
支付宝 小米
どちらもフォロワー数はほぼ同じで、方向性も近い。社内の日常と商品の特徴を合わせて投稿しています。
Airbnb、京东、天猫
広告の受け皿としての活用。
adidas neo
Adidas傘下の若者向けブランドで新時代の若者がターゲットです。2018年1月に開設され3月からブランドページとのタイアップを開始。すでに121.5万のフォロワーを獲得し、動画の合計再生回数は1.5億回、280万のエンゲージメント(フォロー+いいね+コメント)を獲得しています。モデルやブランドアンバサダーのタレントを起用した動画をたくさん投稿し、ユーザーへコミュニケーションを呼び掛けています。
ブランドアカウント以外に、日本でも店舗展開をしている火鍋チェーン店『海底捞』の場合、かつては過剰と言われるほどのサービスで大人気でしたが、今年に入ってからは、「Tik Tok」で新たなブームを起こしています。
#海底捞# サービス、商品(火鍋)と消費シーンを合わせて、消費者にDIY(新しい食べ方)を投げかけ、「Tik Tok」でオリジナルコンテンツ動画(UGC)を投稿してもらいます。さらに拡散のためにKOLらがブームに乗り、さらなる拡散が実現されています。
最後になりましたが、現段、企業アカウントでは通常の運用以外に、主に3つのプロモーション方法があります。
起動時ポップアップ広告、フィード広告 (下記例)
「Tik Tok」が設立当初からKOLのネットワークを構築し始めていたため、一般人KOLのほかにも、観光、音楽、ライフスタイル等専門カテゴリと、いわゆる芸能人の資源を持っているそうです。
#○○#挑戦
上記でご紹介しました#海底捞#の事例と同じように、ある挑戦を起こす、参加者を募集、拡散させていく。
中国ではどんどん新しいメディアが出てきていますので、これからも気になる情報をたくさん紹介していきたいと思います。
中国市場向け施策をご検討のみなさま、気軽にお問い合わせください。